2009
12
05

獣の奏者エリン 第43話 「獣ノ医術師」 感想

獣の奏者エリン #43

冒頭から不安を煽るような暗雲が立ち込める空でした…。
今回はエリンがカザルムを離れ、王獣とともに王宮へと旅立つことになったお話でした。

獣の奏者エリン 第43話 「獣ノ医術師」

以前、真王ハルミヤとの席で意志を見せたように、エリンは今回も王獣とともに王都へ赴き警護する命令を拒みました。それが死罪に値すると分かっていても。
そのときエリンの胸の腕輪、母の形見が雷に反射して光りました。
ソヨンを思い出させます。たとえ死が待っていようとも、やるべきことや譲れないものがエリンにあったと思うのです。エリンは自分が大切だと思うことをどうやって守るかを、それこそ身を持って母から知ったはずですから。

が、ここでリランが暴れて血の惨劇が…!(><。
相変わらずここらあたりは紙芝居といいますか絵本と言いますか、現場が抽象的に描かれるのでグロテスクさはなく、お子さまが観ても安心です。迫力や恐怖はそれなりに伝わるとは思いますけど。

リランを止められないエリンは、とうとう音無し笛を使ってしまいました。

獣の奏者エリン #43
獣の奏者エリン #43

エリンは悪くない。悪くないのに…事態は悪いほうへと転がるばかり。
指…。エリンの指 が…。・゚・(ノД`)・゚・
エリンの左手の指が、親指と人差し指を除いて(?)なくなっていました。それが判明したときわたしはけっこうショックでした。
竪琴は弾けるのでしょうか。いままでどちらの腕で竪琴を抱えてどちらの指で弾いていましたっけ。でもそれすらもう意味のないことになってしまった気がして、もうね…。言葉がありません。
もしカザルムへ来た王宮の王獣使いがあのとき笛を使った人間でなければ…?と考えるのももう遅いのでしょうね。ついでに言うと、真王がハルミヤのままだったら…?とも。


でもエリンの強い想いはここで少し変わったようです。
エリンは獣ノ医術師として生きていくこと、リラン(王獣)とともに生きていくことを決意しました。母ソヨンのように。それが目標とした母の生きかただから。
王獣は笛を吹いた人間には決して馴れない、だから従わせるためにはあれだけ嫌っていた音無し笛を使うことになるのだろうに、それでもエリンはリランたち王獣と向き合おうとしています。
本当に強い子です。ガンバレ、エリン。
今回は結局のところ強い権力に押されたカタチになっちゃったけど、エリンの心は負けていない、と思いました。


獣の奏者エリン #43

キリクの心変わりがはっきりと見えました。
以前からそれっぽい描写はあったのだけど、キリクの心が語られたのはたぶん今回がはじめてなのかな。キリクは自分のしてきたことを疑問に思い、エリンこそが"清らかな者"ではないかと思いはじめています。

ここからどんな行動に出るかは分かりませんが、キリクはもう盲目的にダミヤの言いなりになることはなさそうですね。そのうち"ダミヤの駒"としての役割を降りそうなキリクは、王宮へ呼び戻された後、どうなるのでしょうか。エリンの味方になるのか、もう一波乱起こすのか、ちょっと興味があります。



オープニング/エンディング テーマ

獣の奏者エリン OP2
獣の奏者エリン OP2
OP テーマ : 「雫」 元ちとせ

獣の奏者エリン ED2
ED テーマ : 「きっと伝えて」 松たか子

OP/ED が(だいぶ前に)変わってます。
OP 曲がアレンジとアーティストだけ変わったのは後半で物語の展開が重くなることに合わせる意図もあったのでしょうか。エリンも子供から大人へ成長してますし。前期の曲が軽いとは思いませんが、何となくそう思いました。後期の曲はちょっと重厚(荘厳)な感じがすると言えなくもないです。

ED 曲は「After the rain」(cossami)も好きでしたが、こちらもなかなかいいですね。映像の淡い色調の絵も雰囲気イイと思います。



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Author : Chel

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