
『Ergo Proxy』は2006年の作品です。原作とアニメ制作は manglobe。
今月、2009年11月に見終わりました。面白かったです。
[アニメ] Ergo Proxy
ジャンルはシリアス風味の謎解き SF?
何がどう興味を惹いたのかはっきりしないけど、面白かったです。

中盤までは Proxy (プラクシー) とはどういうモノか、ヴィンセントはいったい何者なのか、という謎がおおよそ明かされていき、以降はラストまでにすべての主要登場人物の想いとその行動が分かってきます。ストレスにならないほどに少しずつ明かされているのは良かったかも。
しだいに謎が判明していくという体裁なので、リルとヴィンセント(とピノ)の旅が何を見つけるのかという点に興味を持てないと視聴はキビシイのかもしれません。派手さはないですし。画面もずっと暗めですし(汗)。
以下、ちょっとキャラクタの感想を。
ヒロイン、リル・メイヤー (Re-l Mayer)。
最初こそ違和感だらけでしたけど、リルのアイシャドウにはそのうちすぐに慣れてきました。けっこう分かりやすい特徴なのでキャラ立てにもそれなりに貢献してそうです。もちろん素顔のときの描写もあります。
気の強いリルの性格に加えてヴィンセントがああなので、終始完全に立場は リル >> ヴィンセント でしたね(;´ー`)。彼女なりの信念を持ち、銃も扱えてて、リルは地味にカッコよかったかも。
RE-L : REAL。作中に描写(モニタ画面の文字)と台詞があったように、リルの名前には少し意味がありました。欠けている部分が何かを表しているのかはわたしには分かりませんでしたが、意味はあるのでしょうか?

ちなみにこの画像はリルの幼少期のものです。かわええですね。
ヴィンセント・ロウ。
普段はへにょいけども、憎めないキャラでした。うん。
ヴィンセントも物語の主人公です。


ピノ (Pino)。
設定で言うところの"愛玩型オートレイヴ"。ウサギ好き。たまに着ぐるみ着用。この作品での(唯一の)癒し/和み担当です。異論は認めない。
CV は矢島晶子さん。アンドロイドで言うと『THE ビッグオー』の R・ドロシーが印象的なのですが、こっちのキャラでは声のトーンを抑えることもなく、元気いっぱいで、無邪気な、よく笑う、普通の女の子でした。むしろ(ウィルスに感染後は)ほかの周りの人間よりも人間っぽく…。
終盤ではちょっぴりの切なさも見せてくれました。
キャラクタについての感想はここまで。

Proxy が人間ではない、様々な能力を持つ存在なので、途中にそれを利用した変わったお話がありました。
第15話「悪夢のクイズ SHOW!」と、第19話「少女スマイル」です。もう明らかに冒頭から雰囲気が変わってました。ほかの回がほぼシリアスなのでバランスを取る意味もあったのかなと思います。…いや変わりすぎ?(笑)
それでも第15話は実はけっこうなヒントや設定や単語が散りばめられていて、まるきりコメディ風でしたけれどアレはアレで命を懸けたプラクシーの戦いなのですよね(´-`;)
第19話は精神攻撃とも言えるし、終わってみればちょっぴりイイお話だったと分かります。
この作品は、何となく、現代の管理社会への危惧や人間性への賛歌を、愛情(憎悪)をベースに描いたのかなぁと思いました。ラスト直前までの個人的な感想です。
愛と憎悪は表裏一体、それがあるから人間らしいし、また恐ろしいモノでもあります。と、それっぽい文章を書いてみたり。無理やりだとかズレてるとか言わないで。
最後は、惑星外へと避難していた人類が帰還、自分たちの都合でのみ創り上げ、そして計画達成ののちに滅亡させる予定であった Proxy と対峙する直前で終幕。
Proxy (ヴィンセント)対人類、生き残るのははたしてどちら…。描写のない彼ら人類よりも、心の見えたヴィンセント側を応援したくなります。たとえ勝ったとしてもヴィンセント(プラクシー)やリル(不完全な人間)に未来があるのかどうかは分からないのだけども……。
OP : 「PARANOID ANDROID」 Radiohead
ED : 「kiri」 MONORAL
わたしはどちらのアーティストも知らないのですが、なかなかイイ曲でした。
『Ergo Proxy』、楽しめた作品でした。
制作者さまと CAST さま、どうもありがとうございました。
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