
太陽に照らされて廻り出す2つの運命の歯車。

第14話の特別篇は冬菜とるなの過去エピソード。それぞれの過去と出逢いとすべてのつながりが明かされて、ほんのちょっとした巡り合わせが運命を決めるのだと思わずにはいられない、そして本編を観終わった後だからこそ逃れられない運命の残酷さに胸が締め付けられる、キャラと物語の掘り下げ回としてとてもいいお話でした。


この話のテーマは"対比"から浮かび上がる"運命"だったと思う。眩しすぎる太陽から目を逸らしてしまった冬菜と、逃げることをやめて前を向き太陽を守ろうとしたるな。2人とも"太陽"のあかりと出逢っていたのですね。けれど同じ太陽からそれぞれが選び取った運命はまるで光と影のように対照的なものに。



るなが前に進もうとするきっかけになったのは冬菜が置き忘れた自作小説を読んだからですよね。でももしるなが冬菜のノートを見つけなかったら…? もし冬菜がもう少しだけ早く図書館へ戻ってるなから感想を聞けていたら…? どちらもが違う選択に転ぶ可能性はあった。それを分けたのは心の弱さではなく、運命の気まぐれと呼ぶほかありません。…何だか運命の残酷さ、運命の深淵を覗いた気がした。
今回あかりが冬菜に選んであげたノートは本編の最後にあかりが冬菜の想いを知ることになったものですね。確かに通じ合っていた2人の心を感じられるのがまた切ない。




プリシラとメルティナのシャワーのサービスシーンとともに2人の過去話も少し語られましたが、「戦えるのは仲間がいてくれるから」という台詞が良かった。その言葉はそのまま後輩のあかりやせいらたちの物語につながってた。



またぎんかちゃんと逢えた。ぎんかがやっぱりカワイイ。ぎんかがいつものようにたこ焼きを食べてるのが見えてほっこりした。

この番外編は『幻影ヲ駆ケル太陽』という作品に相応しい、運命というものを感じさせるエピソードが面白かったです。特別篇でよくあるきゃっきゃうふふやコミカルなお話ではなかったけれど、物語の前日譚が観れて良かったし、このまま本編の悲劇の話に続いていくのを知っている切ない気持ち込みで面白かったです。
スタッフとキャストのみなさま、とても良いエピソードをどうもありがとうございました!
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